NBS長野放送
特集は地域を励ます「音楽祭」です。長野県上田市武石地区でラーメン店を営む男性が、過疎化が続く地域を盛り上げようと、音楽イベントを開催。みんなで何かやろうという機運を高めています。
交流音楽祭
地域に響き渡る金管楽器の音色。7月23日、上田市武石地区で開かれた「交流音楽祭」です。企画したのは、住民有志でつくる「地域と音楽を結び隊」。コロナ禍で発表の機会を失った市内の小学校の金管バンドや合唱クラブに出演を依頼しました。
実は、新型コロナの影響で2021年は4回延期され、今回も危ぶまれましたが、規模を縮小するなどして開催にこぎつけました。
出演した児童：
「あんまり人前で発表する機会がコロナ禍でないので、達成感というかやり切った感がある」
「緊張したけど、うまく歌えてよかった」
保護者：
「コロナ禍で制限されている中で、子どもたちの成長した姿を見られてうれしい」
多くの観客が集まり、企画した「結び隊」の代表・児玉篤人さん（30）も一安心です。
企画した「結び隊」の代表・児玉篤人さん
児玉篤人さん：
「武石のイベントほとんどが中止となっていますので、それでもここでお客さんが来てくれて『楽しかった』という言葉をいただくだけでも開催してよかったなと」
手打らぁめん かじかや
児玉さんは地元のラーメン店「かじかや」の2代目の店主です。店は2000年に父・茂さん（65）が創業。一番の売りは、手打ちの麺。昼時は多くの客でにぎわいます。
市内から：
「麺が手打ちでおいしいです。普段食べている麺とは全然違う」
「1カ月に2、3回は来ている。（常連の中では）少ない方かもしれないですけど」
自慢の手打ち麺
商売柄、新型コロナの影響が気になりますが、それ以上に心配しているのが…
児玉篤人さん：
「人口がどんどん少なくなっています。本当に寂しくなっているし…」
上田市武石
「村」だったころの90年代の武石地区の人口は4200人ほどでしたが、過疎と少子化の影響で2020年は3159人と1000人以上減りました。高齢化率も40%近くまで上昇しました。
地域に元気がなくなり、住民のつながりも希薄になることを危惧した住民たちは2013年、「武石風土つなぎ隊」を結成。仮装大賞やマルシェなどのイベントを開くようになりました。児玉さんは結成当初からの「つなぎ隊」のメンバーです。
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