倉田紗優加選手(右)と母・美季さん(左)
親子で成し遂げた快挙です。高校総体の陸上・女子やり投げで、長野県・伊那北高校の倉田紗優加選手が優勝しました。練習パートナーは母・美季さん。母娘、二人三脚でつかんだ日本一です。
徳島県で開催されたインターハイの陸上・女子やり投げ。倉田紗優加選手が県勢としては50年ぶりの優勝を果たしました。母親の美季さんと二人三脚でつかんだ日本一です。
競技を始めたのは、小学校6年生の時。整体師に筋肉の付き方などが「投てき種目に向いている」と言われたことがきっかけでした。
才能はすぐに開花し、中学時代にプラスチック製のやりを投げるジャベリックスローで中学記録となる58メートル63センチをマーク。ジュニアオリンピックでも2連覇しました。
倉田選手を支えているのは小学校教師の母・美季さん。競技経験はありませんが、経験者から学ぶなどして練習を考えたり、助言したりしてきました。
母・美季さん:
「どういうものがいいのかよく話をしたので、母だから話せるっていう面でメリットは大きかった」
倉田紗優加選手:
「ずっと一緒にやってくれていたことへの感謝もありますし、どんな結果でも必ず次につなげようとしてくれる」
自宅でも美季さんが熱心に指導―。
母・美季さん:
「大変だとはよく思います。よく思いますけど、それ以上に返してくれることもあります。案外、お母さん子で、『お母さん』って言ってくれるので、その思いに返してあげたいなと」
6月の地区予選で北信越高校記録の55メートル33センチをマーク。この勢いで、インターハイで優勝し、母・美季さんに「恩返し」することが目標でした。
倉田紗優加選手:
「(恩返しを)24時間365日体制でバックアップしてくれるお母さんにしたい」
迎えたインターハイ。美季さんも駆けつけました。
母・美季さん:
「精いっぱい、自分の持っている力を出し切ってもらえればありがたい」
1投目でただ一人、50メートルを超えた倉田選手(一投目:53メートル01センチ)。
さらに、2投目は53メートル82センチのビッグスロー。これを超える選手はおらず、念願の優勝を果たしました。
しかし…
倉田紗優加選手:
「やっちゃった、最後。悔しい」
母・美季さん:
「きょうはいいよ、勝ちにいったんだから。記録じゃない、勝ちにいった。そういう時もある。いいじゃん」
高校記録の58メートル90センチを超えての優勝を果たせず、悔しさも残りました。それでも、母・美季さんに日本一を報告できました。
倉田紗優加選手:
「最高です。でも日本記録がほしかったので、悔しいので、また頑張ります」
母・美季さん:
「1位、よかったです。皆さんに応援していただいたので、恩返しの気持ちで、1位を取ってくれたのはうれしいです」
母と娘でつかんだ日本一。二人三脚でさらなる高みを目指します。
「優勝したぞ!おー!」
長野放送[/MARKOVE]