山崎那美さん（23）
コロナ禍のチャレンジです。23歳のシングルマザーが長野県高森町に作業服の専門店を開きました。夜の店の勤務や土木作業を経てたどりついたのが、職人のためのおしゃれ。「人生はおもしろい」と仕事と育児に奮闘中です。
■「おしゃれにかっこよく」
山崎那美さん
客（埼玉から）：
「めっちゃ、かっこいいじゃないですか」
WAVE・山崎那美さん：
「濃い色にレーザーをあてて、色を抜くというか焼いてて」
客（埼玉から）：
「買えないもんね、他だと」
作業服専門店「WAVE」（長野県高森町）
デニム生地の作業服を客に説明する山崎那美さん（23）。ここは山崎さんが2021年6月に開いた高森町の作業服専門店「WAVE」です。デニムの作業服の他、カラフルなヘルメットや作業靴が並んでいます。
WAVE・山崎那美さん：
「来てくれた人が全員おしゃれになって帰ってもらいたい。だから選ぶ商品もとにかく、おしゃれにかっこよく」
凝ったネイルデザインをしている山崎さん。実は自身も少し前まで作業服で仕事をしていました。さまざまな挫折やピンチを経て今があります。
■学生時代は自衛官に憧れた
学生時代の山崎さん（提供写真）
山崎さんは下條村の出身。まず目指したのは自衛官です。
WAVE・山崎那美さん：
「中学の通学路に女性自衛官が赤ちゃんにほほえみかけているポスターがあって毎日見ていて、だんだん憧れて自衛隊を目指すようになった。人の役に立つ仕事だなと思いました」
高校卒業後、試験を受けるも結果は不合格。すると山崎さん、悔しさも手伝って真逆とも言える世界に飛び込みます。
WAVE・山崎那美さん：
「（落ちて）超ショックでした。正直言うと悔しいなというのもあったのと、せっかくの『人生の分岐点』だからドレスを着て髪の毛も染めて巻いて、ネイルをできるような仕事をしたいと思いキャバクラを選びました。女磨きというかきれいな人がいるイメージがあって、それになりたかった」
■キャバクラ店で働き、学んだ
キャバクラ店で働いていたころ（提供写真）
働き出したのは、駒ヶ根市のいわゆるキャバクラ店。ここで山崎さんは、接客の難しさ・人と話すことの楽しさを学びました。
WAVE・山崎那美さん：
「最初は全然しゃべれなかった。人前で何話していいかも分からないし、自分のお父さんと同じくらいかそれより上の人と話もついていけなくて、すごく難しい職業だなと思った。この人が何考えてるんだろうとか、その人を知りたいなと思えた。それから今、作業服でこの人どんな作業服を求めているんだろうとか、すごく身になった」
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