リニューアルオープンに向けた県霧ケ峰自然保護センターの内覧会。来館者にタッチパネル式の説明板の使い方を紹介する施設職員(右)
リニューアル工事が完了した長野県諏訪市郊外の県霧ケ峰自然保護センターで28日、29日のオープンに向けた内覧会が開かれた。県議や観光協会関係者など約40人に同センター職員らが施設を案内。生まれ変わった設備や展示物の魅力を伝えた。
1973年開館の同センターでは老朽化が進み、県が策定した機能強化方針に沿って昨年6月から改修工事を実施し、今月竣工した。総事業費の1億7500万円は県の「ふるさと信州寄付金」などで賄った。今年度から諏訪観光協会(佐久秀幸会長)を指定管理者に定め、民間のノウハウを生かした質の高いエコツアーなどの提供を計画。飲食物の販売も検討している。
改修では、AR(拡張現実)の技術を応用したタッチパネル式の説明板を展示スペースに新設し、山に生息する哺乳類や鳥類を音声とデジタル映像で紹介。霧ケ峰の自然や歴史などを説明する壁面のパネルも一新した。屋外にはウッドデッキを設けて憩いの場とした。
ゼロエネルギー化の一環で、必要電力は屋根に取り付けた69枚のソーラーパネルから賄う。館内にはペレットストーブを設置し、断熱性に優れた複層ガラスを窓などに採用した。
宮原渉・県諏訪地域振興局長は「霧ケ峰の素晴らしさに触れた人がリピーターとなり、諏訪地域全体が活性化してくれれば」と期待。諏訪観光協会の佐久会長は「霧ケ峰、諏訪湖、上諏訪温泉という三つの観光拠点の魅力を十分に発信していきたい」と意気込んだ。開館時間は午前9時~午後4時で入館無料。今年は11月15日まで開館する。問い合わせは同センター(0266・53・6456)へ。
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