学生を受け入れたペンションのオーナー・中村洋平さん
ペンション街に吹く新たな風です。長野県原村のペンション5軒が八ヶ岳中央農業実践大学校の寮として、学生の受け入れを始めました。ペンション街に活気を取り戻そうと奮闘するオーナーを取材しました。
■ペンション街に吹く新たな風 若者の生活拠点に
戸張佳音さん
原村、4月1日―
たくさんの荷物を部屋に運びれ入れるのは、神奈川県出身の戸張佳音さん(18)。八ヶ岳中央農業実践大学校の新入生です。
ペンション せこいあ(長野県原村)
ここは原村ペンションビレッジにある「ペンション せこいあ」。戸張さんの新たな生活拠点です。
八ヶ岳中央農業実践大学校の新入生・戸張佳音さん:
「自然豊かな中で街の光も少なくて、夜は星空がきれいというのを聞いたので楽しみ」
この春から5軒のペンションが、大学校の寮の役割を果たすことになりました。「せこいあ」はその一つ。オーナーは中村洋平さん(41)です。
オーナー・中村洋平さん:
「若い学生たちがここで過ごすことによって学生たちに刺激になればいいと思うし、(地域が)元気になっていくきっかけになれば」
■まるで原宿!? 1980年代は「ペンションブーム」 しかし、今は…
中村洋平さん
中村さんはペンションを営む両親のもとに生まれ、ペンションビレッジで育ちました。幼少期の1980年代は「ペンションブーム」。最盛期、村内には120軒近くのペンションが営業していました。
オーナー・中村洋平さん:
「カウンタックが来たり、フェラーリが来たり、バイクで若い人たちが都内から来たり、若い男の人、女の人が常に原宿みたいに外を歩いてたり遊んでる。そんな感じの活気のある時でした」
しかし、若者の旅行スタイルの変化やオーナーの高齢化などで、現在のペンションは半分の60軒程度。そのうち、およそ20軒は新型コロナの影響もあって営業していません。
■オーナー奮闘「ふるさとを活性化させたい」
原村ペンションビレッジ
オーナー・中村洋平さん:
「何かきっかけがあればすぐにペンションは何とかなるのが僕の考え方。正直なところ、もったいないなと。僕にとってはここがふるさと、ふるさとを何らかの形で残していきたい」
中村さんは都内のIT企業に勤めていましたが、2016年にUターン。ペンション街を活性化させる会社を立ち上げ、ペンションを一棟貸しのホテルにするなどの事業を手掛けてきました。[/MARKOVE]