NBS長野放送
特集は名前の謎です。長野市の公衆トイレには、ユニークな名前がついています。その由来や名前をつけた理由を探ってみると、あの「ビッグイベント」にたどりつきました。
「通い路」
「通い路」に、「藤棚のオアシス」。いずれも公衆トイレの名前です。長野市衛生センターが管理する50カ所の公衆トイレの半数に、こうしたユニークな名前がついています。
「藤棚のオアシス」
ただ、ネーミングの経緯ははっきりしていません。
長野市環境部衛生センター・松田栄一さん:
「資料がほとんど残っていなくて、なぜついているのかよく分からないというのが実際のところ」
公衆トイレの名前…。どうしてつけられたのか、調べてみることにしました。
善光寺門前の東町地区にある公衆トイレ
まずは善光寺門前の東町地区にある、こちらの公衆トイレ。名前は東に司と書いて、「東司(とうす)」です。
「東司(とうす)」
設計を手掛けた事務所へ行くと…
東町のトイレを設計した・松橋寿明さん:
「善光寺の門前町にふさわしい、日本一きれいなトイレをつくってほしいと。身も心も清められるような気持ちで用を足すことができるような、そんな美しいデザインのトイレにしたいと考えました」
松橋さんによりますと、2015年の善光寺御開帳に合わせて設置したいと、市から設計の依頼があったそうです。
小宮山アナウンサー:
「どなたがつけたのかご存じですか?」
東町のトイレを設計した・松橋寿明さん
東町のトイレを設計した・松橋寿明さん:
「この町にお住まいになっていた『白蓮坊のご住職』が考えられたと。『東町』と『東司』が掛け合わされていて、善光寺の門前町らしい『禅問答』のような知的なネーミング。設計者としては、とてもうれしい」
「名づけ親」と待ち合わせ…
小宮山アナウンサー:
「こんにちは。こちらの東司というお名前を考えられた若麻績ご住職ですか?」
白蓮坊・若麻績敏隆さん
白蓮坊・若麻績敏隆さん:
「私がご提案させていただきました」
区長などから相談を受けた若麻績住職。
思い浮かんだのは…。
白蓮坊・若麻績敏隆さん:
「京都に東福寺というお寺があるんですけれども、重要文化財のトイレが『東司』という名前で、禅道だとトイレの所作も全て修行の一環と考えられていると。東町はまさに善光寺の門前ですので、そういった意味合いをトイレにも込めて、トイレを使う方もある種の心構えを感じながら使ってもらえると思う」
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