台風災害から2年…本拠地を移して再出発
特集は感謝の再出発です。2年前の台風災害で浸水被害を受けた長野市のリンゴ農園。飯綱町に本拠地を移し、リンゴ狩りや直売を始め、にぎわいを見せています。
ブラベリーファーム(長野県飯綱町)
秋晴れの下、リンゴ狩りを楽しむ親子連れ。
子ども:
「おいしい」
ここは飯綱町のリンゴ農園「ブラベリーファーム」。「シナノスイート」が収穫の最盛期を迎えています。
実ったリンゴ
ブラベリーファーム・松沢寿季さん:
「おしりの、つぼみのところが開いてくるんですよ。熟してくると開いてくる」
ブラベリーファーム・松沢寿季さん
案内するのは松沢寿季さんです。
ブラベリーファーム・松沢寿季さん:
「自分たちの作ったリンゴを『おいしい、おいしい』って食べてくれるのは、率直にうれしいですよね」
農園の本拠地は元々、長野市赤沼のアップルライン沿いにありました。松沢さんは名前も場所も変え先月、再スタートを切ったのです。
台風19号による千曲川の堤防決壊(2019年10月 長野市)
2年前の堤防決壊。
松沢さんの「三栄農園」は畑も直売所も浸水し、大きな被害が出ました。
提供:松沢さん
多くのボランティアの力で泥の撤去は済み、3週間後には営業を再開。
従業員やボランティアが泥を撤去
すぐに常連客が足を運んでくれました。
常連客(当時):
「ちょっとでも助けになればいいかなと思って来た」
建物には大きなダメージ
営業を始めたものの建物には大きなダメージが残りました。悩んだ末、松沢さんは大きな決断をしました。
建物を解体することに…
松沢寿季さん(今年8月):
「やっぱりさみしいですね。崩れてく姿見るとね…。今まで何十年も、このアップルラインで、『三栄』っていう店を守ってきてくれた建物。本当にたくさんの感謝の心で『ありがとう』って言葉を伝えたいですね」
ブラベリーファーム・松沢寿季さん
松沢さんは親子3代続いた赤沼を離れ、もう一つの畑がある飯綱町に拠点を移し再出発を果たすことにしました。
被災から2年近くが経った先月。
松沢寿季さん:
「いよいよですね」
飯綱町に新たな直売所をオープン
飯綱町に新たな直売所がオープン。広くなった売り場には、今年から栽培したブドウや新たに手掛けたリンゴ菓子が並びます。
友人たちが開店祝いで駆けつける…
友人:
「(水害で)大変な思いしたけど、本当によかった。がんばったなと」
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