経ケ岳を目指して、大芝高原をスタートする選手たち
長野県南箕輪村郊外の経ケ岳(標高2296メートル)の登山道をコースにしたトレイルランニング大会「経ケ岳バーティカルリミット」(同実行委員会主催)が20日、同村の大芝高原を発着点に開かれた。コロナ禍前の2019年以来4年ぶりとなる過酷なレースに、再開を心待ちにしていた全国各地の選手約600人が出場。自身の限界突破を目指して斜面を駆け抜けた。
村内三大イベントの一つに位置付けられ、コロナ禍前は県内外から1000人が集結する人気の催しだった。今年は、高原内での子ども対象レース(75人)を合わせると659人がエントリーした。
大会では、経ケ岳山頂を折り返し地点とする「ロング」(距離21キロ、累計標高差1650メートル)に368人、4合目付近で折り返す「ショート」(同12キロ、同630メートル)に216人が出場。選手たちは息を切らして、新緑に包まれた登山道を疾走。難所を乗り越えながら眼下に広がる景色の美しさに息をのみ、麓の沿道では観衆の声援を励みに力走した。
ロング男子部門は塩尻市の会社員、藤飛翔さん(27)が2時間24分08秒で優勝。「思い入れのある大会。4年ぶりに、素晴らしい眺めと、体が悲鳴を上げるほどの厳しさを味わうことができ、うれしい」と充実感をにじませた。
実行委員長の藤城栄文村長は「人と人とがつながり、地域を盛り上げることのできる貴重な大会。再開でき、うれしい限り」と喜んだ。
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