大場さん宅のこいのぼり(松川町)
5月5日は「こどもの日」。信州のこいのぼり事情をお伝えします。実はこいのぼりのサイズが年々、小さくなり、あの童謡のような光景が減ってきていると言われています。各地のこいのぼりと販売店を取材しました。
♪屋根より高い こいのぼり♪
青空の中を泳いでいます。長野県松川町の大場さん宅のこいのぼりです。1歳になった祐人ちゃんのために、父方・母方、双方の祖父母が協力して、この春、購入。家で揚げるのは30年ぶりということです。
30年ぶりのこいのぼり 孫のために新調(松川町)
祖母・大場美津子さん:
「息子にいい嫁が来て、それで孫も生まれて、ほんと幸せだなと思って。たくましく育ってほしいと思います」
母・幸奈さん:
「この世の中に負けないように、元気に、こいのように泳いで行ってほしいです」
5月5日の端午の節句に揚げるこいのぼり。旗や幟を立てて祝う武家の風習に由来し、昭和の高度成長期に定着したと言われています。
そのこいのぼりに変化が起きていると言います。
変わりゆくこいのぼり 屋根より低い理由は
人形工房サンキュー・佐久総本店 柏木長次店長
県内に5店舗を展開し、人形やこいのぼりを販売する「人形工房サンキュー」で最近の傾向を聞くと…。
佐久総本店・柏木長次店長:
「今はどっちかというと歌(詩)を変えないといけないと思います。『屋根より低い鯉のぼり』と」
屋根より低いこいのぼり?どういうことなのでしょうか。
柏木店長によると、総本店のこいのぼりの売り上げは徐々に減っていて、現在は1999年のピーク時の半分ほどになっています。住まいがマンションになったり、十分な敷地が取れなかったりという事情が影響している他、核家族化で準備をする人がいないケースもあるということです。
佐久総本店・柏木長次店長:
「住まいの状況、世の中の動き、そういう面でだんだん移り変わりはしてますよ、だから当然、サイズダウンはしてます」
店で販売する小さめ・低めのこいのぼり
かつては大きな「真鯉」で5~6メートルのものが主流でしたが、現在は揚げたり、収納したりするのが比較的容易な3~4メートルのものにサイズダウン。その分、高く揚げる必要がなくなったという訳です。
「(お客さんが)『最近、外飾り、こいのぼりとか旗が見えませんね』とおっしゃるんですけども、実際問題、サイズがダウンしているわけですよ。屋根より低いってことです」
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