白い布に包まれた「びんずる尊者像」
4月5日に盗まれた善光寺の「びんずる尊者像」の続報。6日、丸1日ぶりに善光寺に戻った。7日以降、元の位置に返すという。一方、逮捕された男は「びんずるに恨みがあった。埋めようと思った」などと供述していることがわかった。
【動画で見る】なぜ盗んだ“びんずる尊者像”「恨みあった、埋めようと」 27時間ぶり善光寺に戻る「触ってほしい」
■27時間ぶりに善光寺に
「びんずる尊者像」(2020年撮影)
白い布に包まれた「びんずる尊者像」が27時間ぶりに善光寺に戻って来た。
「体の悪い部分と同じところをなでると治る」とされるびんずる尊者像。300年以上安置され「なで仏」として多くの参拝者に親しまれてきた。
■防犯カメラに1人で抱え持ち去る様子
「びんずる尊者像」がなくなる
しかし、5日午前8時から8時半の間になくなっていた。
松本市内で防犯カメラに映っていた乗用車を発見 撮影:目撃者
防犯カメラには作業服を着た男が1人で抱えて持ち去った様子が映っていた。
そして、約2時間半後、松本市内で車で像を運んでいた熊本県の森本晋太郎容疑者(34)を発見。警察が窃盗の疑いで緊急逮捕した。
■「びんずるに恨みが」「埋めようと」
森本晋太郎容疑者(34)
7日、検察庁に身柄を送られた森本容疑者。
なぜ、像を盗んだのか―。
捜査関係者によると、森本容疑者は「びんずるに恨みがあった」、「像があると地震や事件が起きる」、「埋めようと思った」という趣旨の供述をしているという。
ただ、なぜ、恨みを抱いたのかなどはあいまいな供述をしているということで、詳しい調べを進めている。
森本容疑者を知る人は、「仕事をやっているようには見えない。知った人間以外にはあいさつをしない感じ」と話す。
■容疑者「びんずる尊者像を置かないで」と…
善光寺(長野市)
また、犯行当時の様子も少しずつ分かってきた。
関係者によると、午前6時半から行われている行事「お朝事」の時にはすでに善光寺にいたという。
そして、善光寺の関係者に「びんずる尊者像を置かないでほしい」などと声をかけた。関係者が対応したが納得いかない様子だったという。
そして、午前8時から8時半までの間に像を持ち去ったとみられる。
7日午前8時に取材するとー。
(記者リポート)
「境内は人の姿はまばらです」
ちょうどこの時間はお朝事が終わり参拝者が少なくなる時間で、警察は容疑者がこの時間を狙った可能性があるとみて調べている。[/MARKOVE]