長野放送
長野県栄村で震度6強を観測した地震も12日で12年になります。「記憶を風化させてはならない」栄小学校では体験者が教訓を伝える講演会が開かれました。
♪『みんなの栄村』
「がんばって、がんばって、歩いていくよ…」
栄小学校の児童が歌う「みんなの栄村」。12年前の地震の後に当時の児童が復興を願って作り、今でも歌い継がれています。
涙ぐみながら聞いているのは当時、小学校の教員だった南雲充子さんです。
2011年3月12日、栄村で震度6強の揺れを観測。住宅33棟が全壊し、避難生活によるストレスなどで3人が災害関連死と認定されました。
栄小学校も被災しましたが、300人余りが身を寄せる避難所となりました。
地震を体験していない子どもたちが増える中、南雲さんは6年前から語り部として当時の被災状況や学校での避難生活を小学校で講演しています。
南雲充子さん(講演会):
「(当時)学校に着きました。どうしましょう…こんな頑丈な学校も…。(地震が)昼間だったら子どもたちを守れなかったと思う」
記憶を風化させず今の子どもたちに教訓を伝えるためです。
児童:
「本とかが足の踏み場ないくらい倒れていたのがすごく大変というか、大きな災害だったと思った」
「いつ地震がきてもおかしくないから、しっかり避難の準備をしていこうと思いました」
講演会の最後は「みんなの栄村」を合唱―。
南雲充子さん:
「とにかくつないでもらいたい、こういうことがあったと。がんばっていけば乗り越えらると伝えたい」
南雲さんは今後も、小学校で講演会を続けていくことにしています。
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