岩波茂雄にゆかりのある愛らしいひな人形=諏訪市信州風樹文庫
長野県の諏訪市信州風樹文庫は、岩波書店の創業者で同市出身の岩波茂雄(1881~1946年)が孫娘に贈ったひな人形の展示を始めた。昭和初期に作られた木目込み人形で、横長の丸い顔立ちが愛らしい。入り口で来場者を出迎え、春の訪れを告げている。3月上旬まで。
内裏びななど15体がそろう五段飾り。折り畳み式のひな壇と合わせて収納できる木製ケースが付く。1945年以降に同書店が発刊した全書籍を所蔵する同文庫に向け、茂雄の孫娘に当たる小松美沙子さん=東京都=から、深い縁を感じるとして2010年に寄贈された。
近くに住む52歳の主婦は「ふくよかな顔が珍しい。細部まで凝った作りで温かみがある」と眺めた。同館は「コロナ下の影響で去年は短期間の展示となった」と振り返り、「まだ寒い日もあるが、一足早い春を感じてもらえれば」としている。
午前10時~午後6時。月曜、祝日休館。
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