野沢温泉村で初の冬山合同訓練(2023年2月1日)
2月1日は気温が緩みました。そうなるとまた雪崩が心配されます。その雪崩などによりコース外やバックカントリーでの滑走中の遭難が相次ぎ、野沢温泉村では1日、警察と地元遭難対策協議会が初めての冬山合同訓練を実施しました。関係者は改めて注意を呼びかけています。
斜面で雪崩に巻き込まれた遭難者を探す訓練。位置を知らせる発信機・ビーコンを遭難者が携帯していたという想定で、県警の山岳遭難救助隊が地元の遭対協のメンバーに説明しながら行われました。
こちらは、いわゆるゾンデ棒を使って遭難者を探す訓練です。1日の合同訓練は、後を絶たないコース外滑走などの遭難を受けて初めて実施されました。
野沢温泉スキー場は雪崩などの危険があるため、コース外での滑走を禁止しています。
しかし、昨シーズンはコース外滑走の遭難が6件発生。
捜索に向かう隊員(野沢温泉村 1月29日)
今シーズンも、先週、コース外の立入禁止区域で雪に埋もれた状態の男性が発見され、死亡が確認された他、ゲレンデから離れたいわゆるバックカントリーで雪崩に遭い、1人が死亡しています。
白馬乗鞍岳で雪崩 外国人4人が巻き込まれ2人死亡(長野県小谷村 1月30日)
県内では小谷村・白馬乗鞍岳でバックカントリー滑走をしていた外国人4人が雪崩に遭い、著名なプロスキーヤーなど男性2人が死亡。
また、1月31日は志賀高原の焼額山で外国人の男女がバックカントリーで迷い、救助を要請。その後、自力で下山する事態も起きています。
野沢温泉村遭難対策協議会・内田博喜副隊長
野沢温泉村遭難対策協議会・内田博喜副隊長:
「近年、雪山の遭難事例が多くなっている。(訓練で)われわれのスキルを上げることを目的として(実施)」
1日は行動不能になった救助者を引き揚げる訓練が行われた他、午前中は現場へ速やかに向かうための滑走訓練も行われました。
コース外滑走はもちろん、バックカントリーも危険と隣り合わせ。県警は登山計画書の提出や十分な準備・装備を呼びかけています。
長野県警山岳救助隊・岸本俊朗隊長
県警山岳救助隊・岸本俊朗隊長:
「現地を確認しているときに全く装備を持たずに滑り出すグループもいて、(バックカントリーなどに)興味を持ってチャレンジする方は多いが、リスクに対する認識が甘いのかなと。事前の下調べ、しっかりとした準備をして入山してもらいたい」
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