初詣に出かけた中沢維斗さん（11）
アメリカで心臓移植手術を受けた長野県佐久市の「ゆうちゃん」のお正月です。「再募金」という厳しい現実と向き合いつつ、家族は感謝を胸に新年をスタートさせています。
【動画で見る】アメリカで心臓移植のゆうちゃん 感謝と希望の正月 「再募金」の厳しい現実も
■「いつもみんなで暮らせるように」
父・中沢智春さんと維斗さん
年明け2日。「ゆうちゃん」こと中沢維斗さん（11）は、父・智春さんと自宅近くの神社に初詣に出かけました。
父・中沢智春さん：
「長いね、いっぱいお願いした？」
長く入院し、家族と離れ離れの生活が続いたゆうちゃんは…
維斗さん（11）：
「いつもみんなで暮らせるようにお願いしました」
父・中沢智春さん
父・中沢智春さん：
「高望みせず、みんな元気に生活できれば、それだけで十分かなと」
普通に過ごせることがどれほど幸せか…。
一家は感謝のお正月を迎えていました。
■米国での移植手術
提供・中沢智春さん
生後まもなく、「大動脈弁狭窄症」と診断されたゆうちゃん。2020年には、心臓の筋肉が徐々に硬く広がりにくくなる、50万人に一人の難病「拘束型心筋症」も患っていることがわかりました。
助かる道は心臓移植。しかし国内ではドナーが現れる可能性が低く、海外に渡るしかありませんでした。
母・加代さん（2021年11月）
母・加代さん（2021年11月）：
「代われるものなら代わりたい。皆さまのお力をお借りして命をつなぎたいと思っています」
募金活動（2021年12月）
両親や「救う会」は2021年11月から募金を呼びかけ、当初の目標を超える2億5100万円を集めることができました。
維斗さん（2022年2月）：
「皆さん、ありがとうございます。元気になったら会おうね」
2022年2月、ゆうちゃんは母親の加代さんと一緒にアメリカの医療機関へ。
一時、症状が悪化し補助人工心臓を装着（提供写真）
一時、症状が悪化し補助人工心臓を装着する手術を受けました。何本もの管と機械につながれたゆうちゃんに…。
父・中沢智春さん（2022年5月）：
「つけないと心臓移植の時が来ても、他の臓器がだめになってしまうと。本当に痛々しい姿を…つらい思いをさせちゃったなと」
手術後の維斗さん（提供写真）
先の見えない入院生活が続く中、10月、ついにドナーが見つかり、移植手術が行われました。
11時間に及ぶ「命のリレー」。
父・中沢智春さん（2022年10月）：
「皆さんのお力があったからこそ…ここまで来られたんだと思います。本当にありがとうございます」
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