新調された長さ6メートル超、重さ約350キロの大しめ縄が春宮神楽殿に設置された
長野県下諏訪町第一区の若者を中心とした有志でつくる春遊会(中村智彦会長)は19日、諏訪大社下社春宮に新調した大しめ縄を奉納した。諏訪大社御柱祭ごとに取り換えられており、同会が奉納するのは5回目。会員ら約30人が作業にあたり、神楽殿に真新しい大しめ縄を慎重に取り付けた。
以前は同区内の中高年有志でつくる「浮島会」が製作を担っていたが、1997年から春遊会が引き継いだ。使用するわらを会員が確保し、出雲大社(島根県)と基本的に同じ作り方で製作している。
今年の製作は、春宮駐車場の一角に設置した作業テントで実施。10月31日から本格的に開始し、毎日曜に作業した。わらを「むしろ」で包み込んだ直径約40センチの「芯」2本を作ってより合わせ、三角すいに整えられた房3本を等間隔で取り付け、長さ約6.3メートル、最大直径約90センチ、重さ約350キロの大しめ縄が完成。稲わらは約700束使用した。
大しめ縄は、作業テントで最後の化粧をした後、境内に運び込み、重機を使って釣り上げ、左右の高さをそろえながら太い針金で神楽殿の軒下に固定。最後にけば立ったわらを取り除き、作業は終了した。同日、春宮鳥居のしめ縄も新調したものに取り換えた。
中村会長(46)は「みんなの力を結集した結果、満足のいく大しめ縄が完成したと思う。地元有志で作られていることも知ってもらいたい」と話していた。
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