本格的な夏山シーズンに向け実施したヘリコプターによる荷揚げ作業
中央アルプスの3山荘を運営する長野県宮田村の第3セクター宮田観光開発(田中正泰社長)と檜尾岳で営業する檜尾小屋は、本格的な夏山シーズンを前に30日、ヘリコプターでの荷揚げ作業を行った。麓の黒川ヘリポート(同村)から食材や燃料、日用品など、コロナ禍以前と同程度の計約21トンを運び上げ、トップシーズンに向けて準備を整えた。
宮田観光開発は中央アルプス宝剣岳(2931メートル)頂上直下などで宝剣、天狗、頂上の3山荘を運営。春山登山やライチョウ保護活動などのため一定期間山荘は開いているが、本格的には6月1日にオープンする。
檜尾岳(2728メートル)で営業する檜尾小屋は、7月15日からが本格稼働となる。
荷揚げ作業は当初、29日に行う予定だったが荒天のために順延。頂上付近や中腹部、麓の天候も安定し、視界も良好で、安全な運航が確保できると判断し同日の実施を決定。ガスボンベや燃料類、飲料、食材などを1回につき0.5トンを目安に、計42回往復し、運び上げた。
田中社長は「荷揚げは毎年行っていたが、今回はコロナ禍以前と同等の物資量に戻った」と現状に触れ「山荘経営は(コロナ禍もあって)苦しいが、登山者の皆さんの安全安心の確保は最優先して確保していきたい」と話していた。
宝剣、天狗、頂上の3山荘の問い合わせは宮田観光開発(電話0265・95・1919)、檜尾小屋は(電話090・7957・7650)へ。
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